RPAを運用してわかった最大の課題 普及のカギはマイクロソフトか
スポンサーリンク

RPA元年といわれた2016年からはや3年。
大手企業や銀行などの「RPAで稼働時間〇割削減!」なんてニュースも見受けられるようになりました。

ではRPAはまたたく間に普及したのか?
いえ、まだまだ一部で使われているのみ、というのが現状です。
私も業務でRPAにさわっていますが、いろいろと課題も多いなぁと感じます。

まずは結論から。
最大の課題は、とにかく情報が少ないこと。
そしてRPA普及のためには、マイクロソフトがRPAに本格参入する必要があると思っています。

今回は実際にRPA開発を経験して感じた課題や、RPA普及のためにはどうあるべきか、ということを書いてみます。

RPA最大の課題はとにかく情報が少ないこと

もうこれしかないです。
本当に最大の課題だと思っています。
ほんっとーーーーーーーーーに情報が少ないんです。

僕は業務でUiPathというRPAソフトを使っているのですが、ググってもなかなか情報がでてこない。
もちろん本もほとんど出版されていないし、あってもさわりの情報だけ。
じゃあセミナーか…といえば、値段の割には中身はそうでもない…なんてことも。

じゃあユーザー同士のコミュニティフォーラムだ!
…といきたいのですが、もちろんユーザも皆手探りの状態です。
じつはもっと良い方法があったとか、そもそも解決方法になってなかったという解答もザラです。

なんだか愚痴っぽくなってしまいましたが、そもそもなぜ情報が少ないのでしょうか。

なぜRPAの情報が少ないのか

情報が少ない理由は、やはり「普及していないこと」だと思います。
ではなぜ普及しないのか。
話題になったRPA元年からたったの3年だし当たり前じゃないか…と思うかもしれませんが、ものごと広まるときはあっという間に広がります。

さまざまな原因はあると思いますが、代表的なものは

  • 導入費用が高い
  • じつはそこまで手軽じゃない
  • どのRPAソフトを使えば良いのかわからない

ということがあると思います。

2019年現在、導入費用が高い

2019年6月現在、RPAの導入費用は高いと言わざるを得ません。
モノにもよりますが、企業で使おうとすると100万円とか普通にかかります。
さすがにホイホイ導入できるような価格じゃないですよね。

でも話題のRPA、さらに各地で稼働削減というニュースがちらほら。
さらにプログラミングが不要という話じゃないか!
よーしパパRPA導入しちゃうぞー!

…と意気込む企業もあることでしょう。
そこで次の壁が立ちはだかります。
RPA、そこまで手軽じゃないですよ。
非エンジニアでも大丈夫とか、プログラミング不要とか。
半分ホントで、半分嘘みたいな。

じつはそこまで手軽じゃないRPA 誰でも扱える、は大間違い

RPA,たしかに従来のプログラミングよりは大分とっつきやすいです。
ボタンを順番に押していくとか、簡単な操作ならちょっとさわればできるとおもいます。

でも実際はいつも全く同じ手順…というわけではなかったりしますよね。
日によって入力する内容が微妙に違ったり、押すボタンが違ったり。
検索結果が無しなら次のタブに移動、それ以外なら処理を続行とか。
この処理は何回繰り返して、どういう条件で繰り返しを終わらせるとか。

プログラミングが不要というよりは、プログラミング言語によるコーディングが不要なだけというか。
プログラミングで「if」って書くかわりに、分岐するフローチャートを組んだりとか。
たしかにプログラミング言語の知識はいらないかもしれませんけど、プログラミング的な考え方は必要になってきます。

さらに言うと、フローチャートというだけでも「うっ」となる人は多いと思うんです…というか多いです。
じっさい周りの人の反応を見てみると、
「やっぱり難しそうだし専門家(SE)にお願いしよう」
という空気です。

さらに情報の少なさに拍車をかけるのが、「どのRPAソフトを使えば良いのかわからない」というところ。

どのRPAソフトを使えば良いのかがわからない

RPAソフト、正直どれを使えば良いのかわかりません。
今は会社で採用したのがUiPathなのでUiPathを使っていますが、他にもRPAソフトはいろいろあります。

  • WinActor
  • BizRobo
  • Blue Prism
  • NICE
  • WorkFusion
  • Pega PRA/RDA
  • Varint RPA

これ以外にもまだまだあります。
いやいやいやいや、どれ使えばええねんっていう。

このなかから業務に合ったRPAソフトを選んで。
高い費用をかけて導入して。
使ってみたらじつは思った通りにいきませんでした!ボガーン!

…なんてことになったら、もう笑いごとじゃないですよね。
泣けちゃいます。
黎明期にはありがちなジレンマですけど、だからといって無駄にお金もかけられません。

正直、「これにしとけば間違いないでしょ!」というものがないんですよね。
いや、どんなソフトやツールでも間違いないなんてものは無いんですけど、それにしたって「これなら安心かな」というものはありますよね。
表計算ソフトならとりあえずエクセル使っとけ、みたいな。

ここまでRPAの以下の課題をあげてきました。

  • 導入費用が高い
  • じつはそこまで手軽じゃない
  • どのRPAソフトを使えば良いのかわからない

これらの課題を吹き飛ばすには、マイクロソフトのRPA本格参入が必要なんじゃないかな、と思っています。

マイクロソフトはいち早くRPAに本格参入するべき

個人的には、「マイクロソフトはとっととRPAに参入するべき」だと思っています。
できればOfficeの一製品にしてほしい
MicroSoft Robotとか。

もしOfficeみたいに、「PCに最初からインストールされていますよ~」なんてことになったら、とりあえず手に取りやすいですよね。
さらにマイクロソフトがRPAソフトを作ってくれれば、エクセルとかアクセス、パワポあたりの主要なソフトとは、それはもう密に連携をとれるようにしてくれるはずです。

定型業務でよくあるのって、最終的にエクセルに出力するだとか、パワポで資料をつくるだとか。
どこかでマイクロソフトのツールが絡んでくることが多いと思うんですね。
特にエクセルなんか、使っていない企業は無いといえるほど普及しています。

Googleスプレッドシートといったソフトで代用することは可能だとは思います。
しかし自分の会社だけで使うならともかく、取引先に提示したりファイルを送ったり、または受け取ったり…。
そうなると、「エクセルを使わざるを得ない」という。
結局のところ、どこかでエクセル、またはマイクロソフトの製品が絡んできます。

ただ現状、比較的メジャーなRPAソフトですら、マイクロソフト製品と連携しきれていない部分が多くあります。
エクセルと連携するメニューはあってもアクセスと連携するメニューはないとか、エクセルのマクロを起動するボタンを認識してくれなかったりだとか。
僕が今使っている「UiPath」でも、どうにも『かゆいところに手が届かない』感を受けています。

RPAに参戦しそうな雰囲気はある

MicroSoft Flowという、アプリ同士を連携させる自動化ソフトはありますが、独自のアプリを動かしたりデータスクレイピングをしたり…といった自由はありません。

しかしフローチャート形式で処理をつくったり、プログラミング言語によるコーディングが不要という点もあり、かなりRPAに近い存在だと思っています。
近い将来、必ずマイクロソフトはRPAに本格参入するでしょう。

それでも爆発的に普及するかは微妙だけど、今より格段に普及するはず

ただ、仮にマイクロソフトが参入したからといって、爆発的に普及するか…というと微妙な気はします。
上の段落でも述べましたが、「そもそもRPAってそこまで手軽じゃない」んですよね。

いま、エクセルはどこでも使われているというほど普及しています。
しかしエクセルを使っている人が、みんな数式を扱えるかというと、違うと思います。
みんな大好きVLOOKUP関数だって、使える人と使えない人はいます。
VBAなんてもってのほかでしょう。

20年以上の歴史があり、世に広まりきっているエクセルですら、こんな状況です。
仮にマイクロソフトがRPA参入しても、爆発的に普及するかは微妙です。
ただ今の状況よりは、何百倍も速く普及すると思います。

なにせ天下のマイクロソフト、さらにoffice製品とはもちろんキッチリ連携。
ついでにEdgeも。
使うようになる人が増えれば、情報交換も活発に行われるし、本やセミナーの質も上がっていくことでしょう。
そうなれば更に使う人が増える…という好循環です。
マイクロソフトがRPA参入するのは間違いないとは思いますが、いちはやく参入してほしいものです。

RPAを運用してわかった最大の課題 まとめ

  • RPA最大の課題は「情報が少ない」こと
  • なぜ情報が少ないのかというと
  • 値段が高いので手に取りづらい
  • じつはそこまで手軽じゃない
  • どのソフトを使えば良いのかもわからない
  • マイクロソフトさん早く参入してくださいおねがいします
  • そしてぜひofficeの一製品にしてください
スポンサーリンク
RPAの関連記事
おすすめの記事